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北原佐島邸での撮影

2023.06.12

神奈川県横須賀市佐島にある旧竹田宮邸。
現在は開運!なんでも鑑定団の北原照久が1997年から所有しており、
希望があり条件が揃えば撮影場所として貸し出しをしています。
約500坪の敷地内には、二棟ありますが、一方はプライベートに使っておりますので、
外回りのみお使いいただけ、もう一方は内外共にお使いいただけます。
冬は茶色になってしまいますが、芝生の庭で、やしの木などの植栽もたっぷりです。
庭のすぐ下が海。建物自体は平屋で、プールがありますし、屋上にも上がれて、
青い空だけをバックに撮ることも可能です。
室内には北原のコレクションが数点飾ってありますが、椅子、テーブル以外の
ものは写り込まないよう撮影していただきます。
ご希望があり、可能なものは移動させます。
約100年前に建てられた古い家なので、万全の養生など、ご協力いただきたいことはありますが、
高い塀で囲まれた静かなところなので、
公園などオープンな場所ではあり得ないほど、撮影作業に落ち着いた環境です。
逆にスタジオではありませんので、鏡などの必需品もご用意いただく必要はあります。
スチール撮影で一日の使用料は25万円です。恐縮ながら、プールの用意は別途いただきますし、
CM、映画撮影は別料金になります。
時間はご希望にそうように致しますが、8時~17時くらいでお願いしており、時間貸しの設定はしておりません。
ご希望の日時に北原の仕事が入って、お使いいただけないことも起こりますが、ご了承ください。
【お問い合わせ】
株式会社トイズプランニング  231-0862 横浜市中区山手町239-2 Tel  045-621-8655    Fax  045-621-8676 E-mail : planning@toysclub.co.jp
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北原佐島邸(旧竹田宮別邸)
旧竹田宮邸の計画は昭和5年頃からであり、そこには皇族による葉山への旅行、三浦半島を中心とする遊覧計画があったものと考えられる。当時、佐島海岸の一部を埋め立て、そこの敷地の一部を竹田宮家に売却し、葉山の行幸道
路から
佐島までの海沿いを結ぶ展望道路の計画が立てられており、その終着点に位置するのが竹田宮家であった。つまり皇族を西浦・佐島まで引き入れることで、三浦半島に観光を中心とした振興策を起こそうという計画であっ
たことが予想される。

地元の利害と皇族の遊覧が噛み合わさって、両者の思惑が見え隠れする点が興味深い。
海岸の埋め立て工事は、昭和5年6月頃から開始され、翌6年10月には埋め立て工事が完成し、同年10月25日には
基礎工事検分のため竹田宮恒徳親王が同地を訪れている。
当時の新聞には「竹田宮家 御別邸着工葉山在西浦村佐
島海岸に御別邸建築の為め基礎工事中であった竹田宮家では同工事が出来上がった為25日午後4時頃竹田宮恒憲王
同妃両殿下が御来臨親しく御検分になったが
近日中愈々建築工事に着手される筈」(昭和6年(1931)10月26日)、
「昨年西浦村佐島海岸面6340坪を埋立てた東京市外大崎町の北原秀吉氏は、
同埋立地に竹田宮家で御別邸が建築遊ばされる事になったため道路を新設する事になり・・・」
(昭和7年3月31日)と紹介されているから、躯体の着工は昭和6年秋頃と考えてよいであろう。
そして昭和10年7月21日に竣工式を行い、同年7月28日から31日まで竹田宮光子妃殿下が避暑のために来遊している。
建物の設計は、皇族宮廷のほとんどが宮内省内匠寮であったように、ここも同組織の設計と思われるが、
その様式はモダニズムを基調とし、水際の海辺に鑑船が浮かぶようなデザインである。
屋上はフラット・ルーフで甲板のデッキのように出られるようになっており、階段・スロープ使いながら
建物の外側を周遊でき、地階に船着場を設けるなど、船舶による遊びを取り入れたデザインとなっている。
室内の装飾は、全体にアールデコ調であり、トイレの丸窓、今に設けられた暖炉の装飾、
食堂の張り出し窓などにその特色を見ることができる。特に食堂のアルコーブ状に湾曲した窓からは、
富士山を正面に見据えることができ、ここが佐島の磯を眺める風景の額縁となっている。
秀逸したデザインのまとめ方と同時に、当時、朝香宮家(昭和8年、現東京都庭園美術館)などでアールデコ装飾を
特色とした皇族宮廷を完成させていた、宮内省内匠寮公務課の力量を想像させる。
(新横須賀市史 別冊 文化遺産 平成21年6月30日横須賀市発行より)